I=0のスカラー粒子 $\sigma$は $\pi$中間子と共にカイラル対称性の線形表現を 構成し、又クォークに構成子質量を与えるQCDの Higgs粒子ともいうべき理論的に 重要な粒子であるが、その存在は長年に亘って実験的に否定されてきた。 近年我々も含めて二、三のグループによって $\sigma$の存在が主張され、多くの 議論を経た後、本年3月に開催された Frascatiでの Hadron Spectroscopy Workshop でようやく``公認"の運びとなった。ここではその経緯を示す。